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足首捻挫について

ASO

2023/06/06

目次

足首捻挫は、足首の関節が強くねじれたり、捻ったりして起こる一般的なスポーツ傷害です。足首は特に運動中に負担がかかる関節であり、急な方向転換や不安定な地面での着地などが原因となって捻挫が発生することがあります。

足首捻挫はスポーツ中に起こる怪我の中でも最も発生頻度の高い怪我と言えます。軽い足首捻挫も含めれば、本当に多くの場面で足首捻挫の怪我は起こります。これは日常生活でも同じで、階段の踏み外しなどで足首捻挫の怪我起こります。

捻挫の種類

足首捻挫は、主に内反や外反捻挫の2つに分類されます。

足関節内反捻挫

足の甲が外側に向く状態で捻挫する足首捻挫です。

足関節内反捻挫では、主に足首の外側の靱帯を損傷します。

具体的には、前距腓靭帯・踵腓靭帯・後距腓靱帯の3つが主に足関節内反捻挫で損傷する靱帯です。

足関節外反捻挫

足関節内反捻挫とは反対に、足の甲が内側に向く状態で起こる足首捻挫です。

足関節外反捻挫では、足首の内側の靱帯である三角靱帯を損傷します。

また、腓骨骨折や内果骨折といった骨折を伴うことも多く、足関節内反捻挫に比べて重症化しやすい捻挫です。

発生頻度では足関節内反捻挫が圧倒的に多く、90%以上の足首捻挫は足関節内反捻挫と言っていいと思います。

症状

痛み

捻挫が起こると、足首の周囲や靭帯の周辺で痛みを感じることがあります。痛みの程度は捻挫の重さによって異なります。

腫れ

捻挫によって、足首の周囲に腫れが現れることがあります。腫れは炎症反応の一部であり、血液や体液が損傷した組織に集まるためです。

運動制限

捻挫の痛みや腫れによって、足首の可動域が制限される場合があります。捻挫後は足首の動かし方に注意が必要です。

不安定感

重度の捻挫では、足首の靭帯が断裂するため、関節が不安定になることがあります。歩行や運動時に足首の安定性を感じにくくなることがあります。

捻挫の重症度具合

足首捻挫は一般的に3つの程度に分類されます

軽度の捻挫(Grade 1)

軽度の靭帯の伸長が起こる段階です。通常、軽い痛みや腫れ、わずかな運動制限が現れます。捻挫箇所は比較的早く回復します。

軽度の捻挫では回復期間が比較的短く、数日から1週間程度で競技復帰が可能な場合があります。初期の段階では安静や氷での冷却、軽い範囲の運動やストレッチなどが行われます。

中等度の捻挫(Grade 2)

中程度の靭帯の断裂が起こる段階で、痛みや腫れがより強くなります。動かすことが難しくなり、通常は数週間から数か月の回復期間が必要となります。

中程度の捻挫では、通常は2週間から2か月程度の回復期間が必要です。初期の段階では安静と保護、氷や圧迫包帯の使用、痛みや腫れの軽減のための物理療法などが行われます。徐々に範囲運動、筋力トレーニング、バランスの改善などが導入され、競技に復帰する前にスポーツ特化のトレーニングが行われる場合もあります。

重度の捻挫(Grade 3)

靭帯の完全な断裂が起こる段階です。強い痛みや腫れ、関節の不安定感が現れ、通常は数か月以上の回復期間が必要となります。場合によっては手術が必要となることもあります。

重度の捻挫では、通常は数か月以上の回復期間が必要です。初期の段階では安静と保護、物理療法、場合によっては手術が行われることもあります。その後、範囲運動、筋力トレーニング、バランスの改善、運動パフォーマンスの回復などが進められ、競技復帰までのリハビリが行われます。

スポーツ毎の受傷起点

サッカー

急な方向転換やドリブル時の突然の停止、相手との衝突、不安定な地面での着地などが足首捻挫の主な原因です。

バスケットボール

ジャンプやランニング中に着地時に足首がくるっとねじれることが多く、また相手との接触やステップアウトなども捻挫の原因となります。

バレーボール

ジャンプや着地時の不安定な動作やネットとの接触、相手プレーヤーとの接触などが足首捻挫の一般的な原因となります。

テニス

急な方向転換やステップアウト、瞬間的なスプリント、サーブやボレーの着地時などが足首捻挫の主な原因となります。

捻挫を予防する方法

こちらの記事をご確認ください
https://onsideworld.com/aso/ankle-sprain-prevention/