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NCAAディビジョンⅡチームのコーチのPULSEの活用例

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2021/10/21

目次

この記事は、Drive Line Baseballの記事を参照し翻訳したものです。

参照元:https://www.drivelinebaseball.com/2021/07/how-a-dii-coach-used-pulse-to-help-lead-his-team-deep-in-the-playoffs/

チーム導入した理由

2018年のタールトン州立大学は、同じリーグの他チームと同様に、スタッフ、リクルート、テクノロジーなどに使えるリソースが限られており、選手層が薄く怪我をしてしまう事は試合の結果を大きく左右する要因になってしまうので、タールトンのヘッドコーチだったBryan Conger氏は、怪我を最小限に抑えながらパフォーマンスを最大化する必要があると考えていました。彼はそれを実現するために必要なツールとしてPULSEを導入しました。

PULSEは、すべての投手に個別の最適な投球プログラムを作成することを可能にし、試合前のウォーミングアップを最適化することで、投手が試合前に体を壊さないようにすることができました。シーズン中の投手の疲労度やコンディション状況を管理し、誰がコンディションが良くて誰がそうでないかを把握することができました。

そして、投手のコンディションを上手に管理したタールトン州立大学野球部は
プレーオフに進出することができました。

PULSE使用目的

・最良の肘コンディション状態での登板
・ケガの予防
・試合の強度にも耐えられる腕の状態を作る
・コンディションの維持

最適化したメニュー:①遠投

【目的】
選手それぞれに対しての適正な遠投距離の把握したうえで試合での強度でも肘が耐えられる状態まで準備すること

▼方法1
徐々に負荷強度を上げて肘のフィットネスを向上させる

理想的な遠投プログラムは、徐々に負荷強度を上げながら、試合時と同等に近づけていく必要があります。試合時と同等に近づける意味は試合時にかかる負荷にも肘が耐えられる様にするためで、この遠投プログラムで肘を徐々に強化していきます。しかし、実際の遠投時にどれくらいの負荷がかかっているのか把握せずに、試合時の負荷よりも負荷が大きく超えて投げてしまう事は、投手にとって過度のストレスとなります。

▼方法2
試合時と同等の負荷に腕を慣れさせる

試合時の負荷の参考値を把握するために、 投手はPULSEを着用し全力投球して、まず各投手のエルボートルク基準数値(ベースライン)を測定しました。これにより、肘が投球時にどれだけのストレスを受けているかの基準値を設定しました。

次に、各投手にPULSEを装着した状態で遠投の練習をさせました。先ほどのPULSEのエルボートルク基準数値を用いて、投手のストレスレベルが基準値を超えているのか確認することができました。
その結果ある投手は60m以上で基準値を大きく超えてしまったので60m以上の距離を投げさせないようにしましたが、
他の投手はどの距離からでも遠投をすることができました。

例えば、試合中のエルボートルク数値が同じの投手が2人いたとしても
A投手は76mでそのストレスレベルに達し、B投手は度の距離でも基準のストレスレベルを超えることが無かった場合があるとすると、
選手に合わせた距離の遠投で日々練習することが必要になってくることが分かります。

最適化したメニュー:投球量の管理

PULSEを使用した投球プログラムは、
基本的に低強度の投球日と高強度の投球日を交互に繰り返すとパターンになっています。強度の高い日は投手が高負荷に肘が耐えられる様にあえて強度の高い練習を行い肘のキャパシティを高めます。
強度の低い日は回復させつつも肘のキャパシティを下げ過ぎない程度のトレーニングを行います。

しかし、投手のためのプログラムを作る際には、いくつかの課題があります。

・アスリートAのグラフの様に、リカバリー日(回復日)が少なくないか?

・アスリートBのグラフの様に、リカバリー日に設定しているのにもかかわらず投球しすぎていないか?

・アスリートCとアスリートDのグラフの様に
同じ高強度日(ブルペン)はでも負荷の具合が異なっているのに同じメニューをやらせていないか?

それぞれの練習でPULSEを使用したことで、アスリートが指示した通りに投球メニューを行ったかどうかを確認したり、同じ練習でも負荷のかかり具合が違うアスリートがいることを把握することができました。

実際にアスリートBは、
「リカバリー日」で指示していたのにもかかわらず推奨より多くの投球をしていたため、リカバリーができず、オーバーワークになっていました。

アスリートDの場合は、
高強度日の負荷が他の選手よりも多かったですが、高強度日の投球量を減らすことではなく、リカバリー日を増やしてコンディションを調整しました。

このように、Conger氏は各投手に最適なプログラムを作成し、
投手が試合で最高のパフォーマンスを発揮できるように準備しました。

シーズン開幕に向けたプレシーズンのコンディショニング調整

プレシーズンの目的は、開幕時に選手の状態を100%に持っていく事です。
投手の場合は、その日までに試合時の負荷強度でもケガのリスクが高まらないようにし、試合時の強度と球数でも最後までパフォーマンスが落ちないように、
肘のキャパシティの強化と体力(フィットネス)を高めることが必要になります。

Conger氏は、選手たちの遠投のやり方や投球トレーニングの方法について学んだ情報をもとに、投手たちが安全に肘のフィットネスを高められるように高強度日と低強度日のあるプログラムを用いて、それぞれの投手を安全にシーズン開幕までに100%の状態にさせるプログラムを実践しました。

シーズン中のコンディションニング最適化

シーズン中の投手の目標は、
投手が登板時に最高のコンディショニング状態で準備できている事です。
これは、投手が試合での投球の負荷に対応できるようにコンディションを整えるだけでなく、試合前に疲労を残さないようにすることを意味します。
ただ、この管理を所属している全ての投手を対象に行う事は容易ではありません。

Conger氏 はこの課題もPULSEを使用して、
投手の肘コンディショニングが維持されるように必要な調整を行うことができ、これにより、Conger氏と他のコーチは次週の計画を立てつつ、前週のデータに基づいてメニューを調整を行うことができました。

例えば、先発投手が予定投球数よりも早めに降板しなくてはいけなくなった場合、週半ばの投球をどのように調整するか?
ブルペン投球量や投球強度の変更、キャッチボールや遠投の調整などを、PULSEを使って肘のコンディショニングを整えていきました。

Conger氏は、先発陣の投球量を維持するために「Wプログラム」を使用していました。これは、試合当日の疲労を最小限に抑えつつ、慢性的な負荷(クロニックワークロード)を高く維持するために、週の半ばにボリュームのあるメニューを行うものです。

「Wプログラム」

コンディション維持のために投球日と投球日の間の日に1日あえて投球量を多くするプログラム

予定より早く降板した場合は、スケジュールを変更していく。

予定よりも早く降板した場合、同じWプログラムを行うと、次の登板日にキャパシティを超えた負荷が急にかかることになってしまうので、スケジュールを変更して調整しました。

彼は、変更する時は週2回ブルペン日を入れて、変更前より少し多めの投球量を次回登板日までに蓄積させました。1日目のブルペンは比較的低い強度で、もう1日のブルペンは変更前のブルペンと同様の強度で行いました。これにより、選手のフィットネス(体力)が変わらないように調整しました。

変更したスケジュール

変更しなかったスケジュール

Conger氏のコメント

PULSEを使用することで、Conger氏は選手の肘の状態を最適に保つことができ、限られたリソースのなかでプレーオフに向けて準備することができました。

下記、Conger氏のコメント

「先発投手、つまり最高の投手に負担をかけずに、より多くのイニングで投げてもらうことができました。彼らはより良いパフォーマンスを発揮し、さらに重要なことに、シーズン中からプレーオフまで、腕の大きな怪我を避けることができました」

さいごに

PULSEでは、スケジュールと過去のデータを基に選手それぞれに対しての最適な投球量をフィードバックしてくれます。

上記の内容は少し高度なPULSEの活用方法になっていますが、PULSEthrowアプリケーションでも
「推奨1dayワークロード」の数値を基にその日の最適な投球量を確認することができますので、

是非、活用してみてください!